30代、40代、50代と年齢が進むに連れて、パラパラと髪の毛に白髪が出没してきて困っている方も多いでしょう。
白髪も老化現象の一つですが、扱い方を間違えると薄げを招いてしまい、さらに見た目年齢の老化を進行させる原因となってしまいます。
加齢に伴い年々増え続けていく白髪のリスクを解消するために、正しい白髪のケア方法について学んでいきましょう。
白髪になる原因について
人間の髪の毛は元々黒いと思い込んでいる人も多いようですが、実は誰でも最初は白髪の状態で、毛根付近にあるメラノサイトという色素生成細胞がチロシナーゼ酵素によって、メラニン色素を作り出し、遺伝子によって黒髪、金髪、茶色い髪、赤毛といった風に分かれて生えてくるのです。
本来ならチロシナーゼの働きによって、黒髪や金髪へと育っていくはずの髪が白髪のまま出てきてしまう原因としては、下記のような事が考えられます。
- 加齢に伴う酵素の働きが衰えてしまう
- 遺伝
- ストレス
毛細血管が収縮する事によって、栄養分が毛母細胞に届けられなくなる
- 病気
胃腸障害、貧血、甲状腺疾患
白髪といってもこのように原因は様々なので、まずは原因を突き止めてからそれにマッチした対処法でケアしていきましょう。
白髪の生え方で原因をプロファイル!
白髪の生える場所も個人差がありますが、白髪が集中して生えているパーツを分析していく事によって原因を突き止めていく事も可能です。
加齢が原因の場合には白髪は後頭部に生えやすい
後頭部に集中して白髪が生える場合は、加齢による原因が大きいようです。
ホルモンバランスや紫外線は前頭部、髪の毛の生え際、側頭部
紫外線によるダメージや摩擦による刺激、ホルモンバランスの乱れによる原因が大きく影響しています。
自分の髪の毛全体を見渡してどの部分に白髪が集中しているかをチェックしていきながら、原因を突き止めていって下さい。
白髪を防ぐために摂取していきたい栄養素
白髪を防ぐために頭皮の細胞を常に元気にしておくことが大切です。そこで毎日意識して摂取していって欲しい栄養素としては、下記のような物が挙げられます。
たんぱく質(アミノ酸)
乳製品や大豆製品、肉類に多く含まれているので、毎食でも摂取していきましょう。
銅
銅は、牡蠣、アーモンド、大豆、エビ、カニ、レバーなどに多く含まれます。
亜鉛
鶏肉、豚肉、ゴマ、アーモンド、海藻類に含まれていますが、一般的な食品からでは体内での吸収が悪いため、サプリメントなどで1日の必要量を効率よく摂取していく事が大事です。
カルシウム
牛乳やチーズ、ヨーグルト、小魚を朝食やおやつ代わりに摂取すると良いです。
マグネシウム
アーモンドやカシューナッツ、ピーナッツ、くるみ、ピスタチオに多く含まれるので、お酒のおつまみには、是非ナッツ類を用意しておきましょう。
鉄
レバー、貝類、大豆、ほうれん草などに多く含まれています。
セレン
内臓肉や卵類、魚介類にごく微量含まれている成分です。
ヨード
海藻類に多く含まれます。
海藻類は髪の毛の栄養分にはもってこいの食品ですが、もしも甲状腺機能障害をわずらっていた場合には、ヨードを消化するのが難しくなるので摂取は控えるようにして下さい。
ビタミンB群
ビタミンB1、B2、B6、B12は水に溶けやすい水溶性のビタミンなので、1日のうちでも小分けして摂取していく事が望ましいです。
豚肉やたらこ、ナッツ類に多く含まれているのですが、煮たり蒸したりすると成分を損なわずに効率よく摂取していけます。
ビオチン(ビタミンH)
ピーナッツ、アーモンド、大豆食品といった豆類に多く含まれています。
上記は白髪対策に有効ではありますが、取りすぎると体内に蓄積されていってしまうので適量を守っていって下さい。
サプリメントで効率よく摂取していくのであれば、マルチビタミン、マルチミネラルといった風にバランス良く配合されている物を選ぶと良いでしょう。
サプリメントはあくまでも健康食品なので、単発で摂取したからといって白髪が急激に改善されるといった事は難しいようです。
摂取した栄養分は、毎日消化→吸収→排出されていくので、継続的に摂取していく事が大事です。
白髪を抜くのはNG?
黒髪の中に白髪があると目立ってしまうので、ついつい抜いてしまいたいと思いがちですが、抜いても白髪は改善されません。
その訳は色素細胞は、髪の毛が成長する毛根ではなくメラノサイトの働きによって、本来日本人の遺伝子であれば黒っぽい色で生えてくるはずの髪の毛が白髪となって生えてきている状態なので、いくら抜いても解決できないのです。
それどころか髪の毛を抜く事によって毛包に余計な刺激を与えてしまい、育毛サイクルに狂いが生じてしまいます。
正常な育毛サイクルは下記のような仕組みになっています。
- 休止期(約3ヶ月)~髪全体のおよそ9~14%
- 成長期初期→成長期(約5年)~髪全体のおよそ85~90%
- 退行期(2~3週間)~髪全体の1%
白髪を抜く事によってこの育毛サイクルに狂いが生じてしまい、抜いてばかりいるとそのうちにその毛穴から新しい髪の毛が生えてこなくなります。
毛穴の毛母細胞自体が死滅してしまう事によってどんどん薄毛が進行してしまうので、白髪を抜く事は絶対にやめましょう。
まとめ
今回は薄毛の一歩手前の白髪になる原因について追求していきながら、解決法についても解説してきました。
白髪の原因も加齢や摩擦、紫外線によるダメージ、ホルモンバランスの乱れといった風に様々です。
白髪は髪の毛に充分な栄養が行き渡っていない合図でもあるので、原因を追究していくと共に、その原因にマッチしたケア方法で早めに対処して下さいね。