ホルモンは人間の体の機能を整えるためには欠かせません。
ホルモンにもいろいろな種類がありますが、アンチエイジングと密接に関わっているのが成長ホルモンです。
幼少期から大人になるまでの間は身長を伸ばしたり、筋肉の発達といった体造りが正常ホルモンの主な働きですが、その後大人になって身長が止まってからは代謝を促すために作用されます。
髪の毛や新しい皮膚、爪が新しく生まれ変わるのも成長ホルモンの働きによるものです。
古い細胞を新しい細胞へと生まれ変わらせる作用を持つ成長ホルモンは、弾力のある素肌を保つためにも欠かせないホルモンです。
これから成長ホルモンの働きにクローズアップしていきながら、成長ホルモンの分泌を促すケアについて解説していきます。
成長ホルモン分泌量の低下によるリスクについて
成長ホルモンは加齢と共に分泌量が低下していき、30～40代になると思春期のおよそ50%まで減少し、60代になるとおよそ30%まで低下してしまいます。
年齢を重ねるにつれ打ち身や擦り傷の回復が遅いのも、成長ホルモンの分泌量が低下してしまうといった要因が関係している可能性があります。
そう、若さの鍵は、この成長ホルモンの分泌が大きく関わっていたのです。
成長ホルモンには、細胞の増殖や分化を促す作用があります。
成長ホルモンの分泌が滞る事によって、皮膚のターンオーバー（生まれ変わり）が正常に行われなくなってしまうので、皮膚の表面に古い角質がそのまま残っていって角質肥厚状態を招いてしまうのです。
角質肥厚とは古い角質が皮膚の表面に蓄積されて分厚くなった状態の事ですが、そうなってくると肌がくすんだり、シミが浮き上がってきて乾燥したり、肌触りも粗い状態となって老けて見えるようになります。
さらにそれを改善しようと美容効果の高い化粧水や美容液、クリームをいくら浸けても分厚い角質のせいで美容成分が皮膚の内部に入っていきずらくなるので、スキンケアを頑張ってもなかなか成果が得られなくなってしまうのです。
成長ホルモンの分泌を促すためのおすすめケア
これから若さの鍵を握る成長ホルモンの分泌を促すためには上質な睡眠をとることが重要です。
成長ホルモンの分泌が最も盛んになるのは、睡眠に入って 30 分から 3 時間の良質な深い睡眠中です。質の悪い 8 時間睡眠よりも質の良い 3 時間睡眠の方が成長ホルモンの分泌には効果的と考えられています。
しかし睡眠障害や睡眠前の過ごし方、加齢に伴う寝つきの悪さ、途中で目が覚めてしまうといった状態が良質な睡眠の大きな妨げとなっていることも事実です。
こうした睡眠障害を引き起こす原因として、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が滞っている事が考えられます。メラトニンはセロトニンというホルモンから合成されるので、セロトニンの分泌を促すように心がけていきましょう。
さて、ではそのセロトニンはどのように分泌されるのでしょうか？
セロトニンは別名幸福ホルモンとも言われています。楽しみながら体を動かしたり、リラックスして幸せな気分になると分泌されるホルモンなので、普段から体を動かす習慣を取り入れる工夫をしていきましょう。
他にもギャバというアミノ酸の摂取によってセロトニンが増える効果があります。ギャバを多く含む発芽玄米やトマト、ぶどう、みかんなどを積極的に摂取していきましょう。
このように楽しむことや食事によりセロトニン分泌されることにより、メラトニンの分泌が促され、良質な睡眠を得ることができます。適度に体を運動した方がぐっすりと眠りやすいのもこういった理由からだといえます。
腹八分目が成長ホルモンを活性化させる！？
成長ホルモンの分泌を促す方法として、他にもプチ断食があります。
プチ断食で適度な空腹感を味わう事によって、体内にある老廃物を使ってエネルギーに変えようとする力が働くので、内蔵機能や性的機能が活性化され、それに伴い成長ホルモンの分泌が促進されるのです。
ファスティングといったプチ断食のダイエットが流行っているのを聞いたことがある人も多いと思います。
これは半日から3日ぐらいの間、固形の食品を摂取せずに体内の老廃物や毒素をデトックスするダイエット法です。
簡単な物になると、午前中はグリーンスムージーや青汁コップ1杯だけで過ごすといったスタイルになります。
全く何も摂取しない断食法だと貧血や栄養失調状態を招いてしまうので、グリーンスムージーや青汁といったビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な物を摂取するのがおすすめです。
プチ断食によって腸内洗浄が出来ると、上質な睡眠へと促す作用のあるセロトニン分泌も活性化されます。
若々しい美肌を保つためにも体内に老廃物や毒素が溜まっていない方が良いので、朝食はいつもグリーンスムージーや青汁で軽めに済ませるファスティング ダイエットを取り入れてみるといかがでしょうか？
まとめ
今回はアンチエイジングの作用として成長ホルモンの働きに着目しながら、その分泌を促すための生活習慣のコツについて紹介してきました。
加齢に伴い成長ホルモンの分泌量も年々減っていきますが、睡眠の質を上げたり、食事の取り方に気を配るだけでもかなり改善されるので、決して無理はせず自分のスタイルにある適度ケアを心がけながら出来る事から実行していって下さいね。